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	<title>ニッポンスケイプ  (Nipponscape) ー 日本モノヅクリ・コトヅクリ百景 &#187; 問屋</title>
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	<description>Just another WordPress weblog</description>
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		<title>器を伝える人間として、うつわ祥見</title>
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		<pubDate>Wed, 20 May 2009 16:53:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>suzu</dc:creator>
				<category><![CDATA[お店]]></category>
		<category><![CDATA[マガジン]]></category>
		<category><![CDATA[問屋]]></category>

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		<description><![CDATA[<strong>鎌倉にある湘南モノレール・<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%87%E7%80%AC%E5%B1%B1%E9%A7%85">片瀬山駅</a>にひっそりと佇む器のギャラリーがあります。そのお店の名前は「<a href="http://utsuwa-shoken.com/">うつわ祥見</a>」。鎌倉ならではの閑静な住宅街に潜り込むと、その看板は出ています。そして、看板の先には高台の上に感じの良い建物が立っている。そう、ここが「うつわ祥見」です。どういうわけか、このギャラリーでは、平日の昼間から、お客さんが引きも切らずにやってきます。このご時世、決して便の良い場所ではないのに、お客さんが集まってくる。そんな不思議な空間を切り盛りする人物は、ライター兼エディターでありながら、音楽のコーディネートのお仕事もこなすなど、多岐にわたって精力的に活動されている、祥見知生さんです。この人物には、不思議なことに、ご自分のビジョンを次々と現実のものにする力が備わっているようです。その秘密を、お茶飲みがてらにお邪魔して、探ってきました。</strong>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken024.jpg" alt="shoken024" title="shoken024" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-470" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken025.jpg" alt="shoken025" title="shoken025" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-471" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>はじめまして。ここは市街地にあるわけでもないのに、お客さんが次から次にやってくるのですね？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>どういうわけか、皆さん足を運んでくださってありがたいことなんです。特に、もうひとりのスタッフが休みで、私だけで、やっているときに集中してお客さんが来るみたい（笑）。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>どういうお考えが土台にあってここを切り盛りされているのでしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>器というのは、よくよく考えてみたら、人は、死ぬまでの間、毎日向き合うものだと思うんですね。伝えたいのは、「食べる道具」としての器なんです。でも、「器」とか「陶芸」とか改めて聞かされると、多くの人が、「私、そういうことについては弱いですから」って引いてしまう人って多いと思うんですね。だから、この空間では、それをもっと身近に感じていただいて、本当にいい作家さんの器を紹介できるような場にできたらという想いでやっています。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken022.jpg" alt="shoken022" title="shoken022" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-473" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken027.jpg" alt="shoken027" title="shoken027" width="500" height="334" class="alignright size-full wp-image-474" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>先ほどから、いらっしゃるお客さんたちが、結構、器を買われていきますけど、実際には、お客さんに器を買ってもらった後に反応をもらうようなこともあるのですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>それが、本当にあるんですよ。朝の９時頃に電話がかかってきて、こう言うんです。「器をはじめて使ってみましたが、涙が出てきました」。もの言わぬ器ですけど、器から肌で学んで、器で何かが変わるということは、あるのだなぁって、私、そう思うんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>何だか、すごいなぁ。僕は買った何かが嬉しくて朝の9時にお店に電話したことは、一度もないなぁ。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>でも、器は土から持ってくるものだから、想いを持った人が器をつくると、涙がこぼれ落ちてくるような何かが器にこめられることがある。素朴だけれど本当に力のある器を伝える仕事をして、いま、わたしが信じているのは器はもっと人の手に戻ってゆくものなのではないか、ということなんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken013.jpg" alt="shoken013" title="shoken013" width="500" height="350" class="alignright size-full wp-image-475" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>人の手に戻っていくというのは、どういう意味ですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>私たちの体というのは、原始的な何かからつくられていると言われていて、器というのは、人の手で、土や水や火という要素を合わせてつくられる。毎日使う器から、もっと土を感じてもいいのではないか。普段使いの器は手に包まれる器です。その、毎日触れる手から何か大事なことを感じられるものが、結局のところ、よい器なんじゃないか、と。器に限らす、もののありようは、人の「手」というものに戻っていくのじゃないかなと思うんです。例えば、ここに小野哲平さんという陶芸家の人がいますけど、この人の、土味のある器に触れることで、理屈じゃなくて「命」の元となるものに肌で触れることができる。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>それは器に触れることで「地球とつながる」というような意味でしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>そう言ってしまうと、いやらしいだけど、でも実際にはそうとしか言えない何かがあると思うんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken009.jpg" alt="shoken009" title="shoken009" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-477" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken014.jpg" alt="shoken014" title="shoken014" width="500" height="350" class="alignright size-full wp-image-478" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>なるほど。よくわかりました。ところで、こちらのお店には、随分と選りすぐりの品々が並べられていますけど、これはどんな視点で選ばれたものなのですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>基本的には、「なんでもないもの、ほんとうのもの、大げさではなく、日々の暮らしに溶け込むもの」という視点で器を選んで扱っています。もっとわかりやすく言えば、決して偉そうにしているものではなくて、フツウのおじいさん、おばあさんにスッと手を伸ばしていただけるものですね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>確かに、器というのは、本当に身近なものですよね。でも、数ある陶芸家の中から、どの器が良いのかを選んで、さらにそれをお店で売らせてもらうというのは、大変な作業なのじゃないですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>器の作り手の方とはできるだけともに過ごす時間を大事にしています。必ず、工房を訪ねていって一緒にご飯を食べて、陶芸の話はもちろん、家族の皆さんとも一緒に色々な話をするんです。彼らがどんな土地でどんなものを食べ、何を伝えたくて器を作っているのか、そのことを理解して、わたし自身の言葉で器を伝えることが大事なんですね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken029.jpg" alt="shoken029" title="shoken029" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-479" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken032.jpg" alt="shoken028" title="shoken028" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-480" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>「ものづくりをする人」も、それを「つたえる人」が必要でしょうから、祥見さんのような存在はものすごく貴重なのでしょうね。それにしてもその器にかける情熱には頭が下がります。一体、その情熱というのは、どこから来ているものなのですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>私の場合は、子供の頃から、どういうわけか器というものが好きだった。それで、誰かに何かを頼まれたというわけでもないのに、自分の中からわき上がってくるものを信じて、取材して写真を撮って、文章書いてということをやってきた。傍から見たら、阿呆みえるかもしれない。だって、自分でもい普通じゃないって思いますから。だから、きっと、私は器を伝える人間として生まれてきてしまったんだと思いますよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>「…として生まれてきてしまった」。ああ、その台詞は、僕もいつかどこかで口にしてみたいなぁ。ところで、このお店をオープンさせ、現在のような仕事のスタイルを築き上げるまでには、どんなことをされてきたのでしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>今、私は、器のお店をやりながら、文章を書いて本をつくったり、音楽イベントやCDのプロデュースをさせていただいたりしています。でも、以前は、ふつうにインタビューを中心にしたライターの仕事をしていたんです。その後、縁があって結婚して出産しました。で、いざ、子供が大きくなったときに、また同じライターの仕事に戻るのか？と考えたときに、自問自答したんです。「このまま人生が終わりになったとき、何を後悔するだろう？」って。それで、ずっと好きだった器の仕事をしたい、そう思うようになっていたんですね。このギャラリーをはじめた。でも、最初のうちは、私だって、頭の中ではバラバラだったんですよ。文章書く仕事があって、器が大好きで、器を置いてあるお店があって、自分でまとめた一冊の本があって、という具合です。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken020.jpg" alt="shoken020" title="shoken020" width="500" height="324" class="alignright size-full wp-image-481" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken015.jpg" alt="shoken015" title="shoken015" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-482" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>なるほど。それでは、今は、「うつわ祥見」をはじめられてから6年ほど経ちますが、改めて想うことなどありますか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>気がついたのは、最近取り組んでいる器、本、音楽には共通点があるんです。それは、すごく生意気な言い方かもしれないけど、「人を励ますもの」を伝える仕事をしているんだということなんです。それは、別に格好をつけて言っているわけではなくて、実感としてそう思うんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-en/wp-content/themes/nipponscape-en/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/></strong></p>
<p><strong>明確なビジョン、そしてご家族のサポートなどがあるからこそ、そういう境地にまで立てるのでしょうね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/> </strong></p>
<p>そうですね、わがままな私を支えてくれている家族には本当に感謝しています。でも、私は、ご飯を家族で一緒に食べるということに関しては、とても大事にはしていて、仕事が忙しいときもなるべくご飯は家族一緒に食べるようにしているんです。それは、いい器をつくる陶芸家の人も同じで、彼らは器をつくるためだけにすべてを捧げているんじゃなくて、とても食べることを大切にしていますよね。そういうあたり前の生活をすべてまとめて、いい器がはじめてできる。でも、食べることの大切さというのは、本当に今を生きる私たちにとって、大切なことなんだと思っていますし、「手に戻る」じゃないですけれど、すべてのものごとの真ん中に「食べる」ことがあるんだ、という思いで、これからも器を伝えていきたいと思います。</p>
<p><strong>お知らせ!!</strong><br />
<img src="http://nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken030.jpg" alt="shoken030" title="shoken030" width="500" height="375" class="alignright size-full wp-image-368" /><br />
2009年5月1日より『utsuwa-shoken onari NEAR』がオープンしました。鎌倉駅から徒歩約4分、昔ながらの商店街の御成通りにあります。「うつわ祥見」の鎌倉駅前店と言ってもよさそうな、お店。是非、訪ねてみてくださいね。<br />
<a href="http://www.utsuwa-shoken.com/utsuwashokenonariNEAR.html">utsuwa-shoken　onari NEAR</a><br />
神奈川県鎌倉市御成町5-28<br />
定休日　木曜日<br />
時間　12：00～19：00</p>
<p>※うつわ祥見は展覧会のみのオープンです。ご注意ください。ホームページのスケジュールを確認してからお出かけください。<br />
http://utsuwa-shoken.com/</p>
<p><img src="http://nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken031.jpg" alt="shoken031" title="shoken031" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-371" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/05/shoken007.jpg" alt="shoken007" title="shoken007" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-484" /></p>
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		</item>
		<item>
		<title>おばあちゃんの櫛を求めて、喜多製作所</title>
		<link>http://nipponscape.com/J/2009/04/17/tsuge/</link>
		<comments>http://nipponscape.com/J/2009/04/17/tsuge/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 17 Apr 2009 12:21:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>suzu</dc:creator>
				<category><![CDATA[マガジン]]></category>
		<category><![CDATA[問屋]]></category>
		<category><![CDATA[工芸士]]></category>
		<category><![CDATA[技術者]]></category>

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		<description><![CDATA[素敵な使い心地の櫛。そんな櫛を求める声は、女性たちの間では、あたり前のようにある声でしょう。しかし、現在、巷にあふれるのは、そのほとんどがプラスチック製のもの。人工物だから悪いものだとは言わないまでも、もっと他にもあるはず！そう思う乙女たちは決して少なくないでしょう。そして、現代においては、男性諸子だって、良い櫛を使いたいものです。何故なら、それは、良い櫛は何となく頭皮にも良さそうですから…。つまり、ハゲ予防！そこで、ふと思い浮かべたのが、老いて尚、綺麗な髪の祖母が使っていたあの櫛です。「ツゲ櫛」。祖母の口をついて出てきたのは、たしかに、そんな単語でした。そんな覚束ない記憶を頼りに訪ねてのは、鹿児島県は薩摩半島の南端に位置する指宿にあるつげ櫛屋さん、<a href="http://www.kushi.jp/top.php">喜多製作所</a>です。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>こんにちは。良い櫛を探そう、といろいろと調べてみたら、ここにたどり着きました。ツゲ櫛の魅力というものについて、教えていただけないでしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>つげ櫛というのは、今はほとんど、伝統産品になってしまっていますね。でも、かつては、日本では最高級の櫛として知られていたものなんです。中でも、薩摩のツゲ櫛は江戸時代には、歌にまで歌われたものなんですよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0011.jpg" alt="tusge-0011" title="tusge-0011" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-381" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>薩摩のツゲ櫛が有名なのは、どうしてなのでしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>指宿あたりは、薩摩ツゲというツゲ材の産地として知れれているからです。ツゲの銘木と言えば、薩摩ツゲになるわけです。材質としては、気密性が高く、木が含んだ油が逃げにくい。弾力性もあります。だから、梳かすときに滑らかで、髪を痛めない。だから、江戸時代の女の人たちは、ツゲ櫛に憧れたんでしょうね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-007.jpg" alt="tusge-007" title="tusge-007" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-382" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0031.jpg" alt="tusge-0031" title="tusge-0031" width="500" height="300" class="alignright size-full wp-image-383" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/> <strong>指宿という土地の気候がそうさせたわけですね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>薩摩のツゲ材というのは、中でも気密性が高くて、弾力性があるものなんです。指宿周辺というのは、ツゲの植生地としては比較的温度が低いんです。だから、成長が遅くて、一本一本の木の年輪の幅が狭い。そうすると、ギュッと気密性も高くなるわけですね。材質としての価値というのが輸入材とは、比べものにならない。パッと見て、表面の質感だけみても、全然違いますよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>今でも高価なものですから、かつては庶民は手の届かないものだったのでしょうね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>かつては、きっとそうだったんでしょうね。それに、今でも、高級な櫛であることには変わらない。でも、実際、最近の女性たちは、美容院に行けば、1万円、2万円は、簡単に使ってきます。それを考えてみたら、ウチのツゲ櫛なんて一生使えますからね。大したことはないはずなんですけど（笑）。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0013.jpg" alt="tusge-0013" title="tusge-0013" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-385" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/_dsc8683.jpg" alt="_dsc8683" title="_dsc8683" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-384" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>それにしても喜多さんは、美しい髪をしていますね。男の人にこういうことを言うのも何なんでしょうけど…。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>ありがとうございます（笑）。でも、私は、これで髪をといているだけで、他には何にもしていませんよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>この喜多製作所は、ツゲのブラシを発案して、特許も取っいる工場だということを聞きましたが、本当でしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>はい。本当ですよ。あるとき、若い人たちの櫛の使い方が気になったんです。彼女たちは、握るようにして櫛を持って、かつての日本人女性のようには、櫛を持てないということを感じていたんです。それで、毎年売上げも下がってきていましたから、何か試しにつくってみよう、とこさえあげたのが、ツゲ材でつくったブラシだったわけですね。それを持っていくと、売れるんですよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-001.jpg" alt="tusge-001" title="tusge-001" width="500" height="355" class="alignright size-full wp-image-387" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0010.jpg" alt="tusge-0010" title="tusge-0010" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-386" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>では、ツゲ・ブラシということになると、喜多製作所が、本家本元ということになるわけですね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>まあ、特許はウチで持っているんですけど、いかんせん、ブラシの歯の数が違えば他が真似していても文句は言えないらしく、何も得したことはないですけどね（笑）。でも、事実としては、私が、最初に発案したものだと思います。でも、このブラシのお陰で、この工場が盛り返しましたからね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>工場が危機的なときもあったんですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>ありましたよ。ツゲ櫛のブームというのは、私がやってきた中で3回くらいは来たんですけど、その後が、どうにも給料払えなくなってしまって、それで従業員に辞めてもらったりもしました。私たちなんて、本当に田舎の零細企業ですからね。その辺りは、円満でした。「ウチは仕事なくなったよ。あっちの会社に仕事があるみたいだぞ」という感じです。単純なんですよ（笑）。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0027.jpg" alt="tusge-0027" title="tusge-0027" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-389" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0016.jpg" alt="tusge-0016" title="tusge-0016" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-402" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>ところで、喜多さんは、この家をどういった経緯から継ぐことになったのですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>私は別に長男ではなかったから、この家を継ぐ必要もなかったんですよ。で、若い頃、私はフラフラしていたら、兄貴に呼び戻されて、家を手伝えというわけです。だから、当初は、自分が櫛屋になるつもりなんかなかったんです。でも、まあ、やっているうちにツゲ櫛ブームなんかも来たりして、面白くなっていったわけですね。そうこうしているうちに42年もの歳月が流れてしまいましたね（笑）。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>長く携わられているベテランなわけですね。他の職業に憧れたりはしなかったんですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>いやあ、それはないですね。私は、こう見えても意外に器用で、どんなことでも割と簡単にマスターしてしまうんです。だけど、生きてきた流れの中では、このツゲ櫛屋を任されて、商売をさせてもらってきた。だから、これが私の人生で、課せられた自分の任務なのかと思っています。頭がいいわけでも、学歴があるわけでもないですからね。与えられたもの、自分なりに全うする、そういう気持ちを大切にしていきたいと思っているんです。文化勲章もらえるような商売でもないし、財産ができるような仕事でもない。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-002.jpg" alt="tusge-002" title="tusge-002" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-390" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-0020.jpg" alt="tusge-0020" title="tusge-0020" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-391" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>なるほど、財産はないわけですか。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>私たちにとっての財産というのは、この薩摩ツゲの木材ですよ。「あそこのツゲ櫛屋は、ツゲ材、沢山あるみたいだ」なんて、同業者の噂話は、昔からそんな感じです（笑）。要するに、ツゲ材が財産。私の息子がもし、この工場を継ぐつもりでいるなら、ツゲ材だけはしっかり残してやりたい、そう思っていますよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>もし、息子さんが継ぐことになった場合、どんなアドバイスをしたいとお考えですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>無理に継がせる気は全然ないんだけどね。でも、やっぱり、自分でつくって、自分で売りに行くという形を取った方が、嘘がなくて、素直な形でモノ売りができるからいいと思うんです。説明していて、つまるところがない。通り一遍のマニュアルを読むんじゃなくて、自分が手を動かして、体で知っていることを説明して、売る。それが一番上手くいくんじゃないかなあ。私は、そう思っとりますよ。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-004.jpg" alt="tusge-004" title="tusge-004" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-392" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-003.jpg" alt="tusge-003" title="tusge-003" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-393" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>最後に、ひとつ、聞きづらいことなんですけど、この櫛は、男性が使ってもいいものなのでしょうか？　あの、ほら、頭皮とか、大切って言うじゃないですか…。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>そらあ、悪くはないですよ。私は、この櫛以外、髪に何にもしていないですからね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/04/tusge-006.jpg" alt="tusge-006" title="tusge-006" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-394" /></p>
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		<title>桜島の麓に咲いたある公務員の夢、桜岳陶芸</title>
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		<pubDate>Mon, 30 Mar 2009 13:36:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>suzu</dc:creator>
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		<description><![CDATA[鹿児島県にある桜島は、鹿児島に住む人々にとっては心のシンボルとも言える風景なのでしょう。半島である桜島にそび立つのは、御岳と呼ばれる活火山。この火山が、現在も小規模な噴火を繰り返しています。桜島焼は、桜島の火山灰と温泉水を使ってつくる焼き物です。桜島ならではの素材を用いた陶器。ここには、この土地の心が映されているのでしょうか、見る人に自然の豊かさと原始的な荒々しさを印象づけます。この桜島焼きをつくるのは、桜島の麓に店を構える桜岳陶芸。この窯元、伝統から数代と続く窯元ではありません。なんと、この窯元、ある男の人が一代で築き上げたという一風変わった窯元なのです。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo16.jpg" alt="ougakudo16" title="ougakudo16" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-332" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>まず、はじめに、この桜島焼きの魅力というものをお話いただけますか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>ものによって違うのですが、銀彩と呼ばれる輝きが特徴ですね。鉄分の多い鉱物を多く含んだ素材を使って、1300度という高温で焼くため、銀色の光沢のようなものが出てきます。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>何か自然の雄大さのようなものを感じさせる焼き物ですよね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>私たちは、そこに自然のエネルギーが宿されるから、何とも言えない渋さが個性となってが出てくるのではないかと思っています。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo13.jpg" alt="ougakudo13" title="ougakudo13" width="500" height="327" class="alignright size-full wp-image-333" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo17.jpg" alt="ougakudo17" title="ougakudo17" width="500" height="364" class="alignright size-full wp-image-334" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>桜島焼きというのは、どんな歴史を持った焼き物なのでしょうか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>実は、桜島焼きというのは、いわゆる伝統的な歴史を受け継いだ窯元ではないんです。桜島自体はきっと数万年前からあったのでしょうから、素材という意味からは古い歴史を持ってはいるのですけどね。実は、この焼き物は、父がはじめたものなんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>なるほど。それではお父様は陶芸家のような方だったわけですね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>いいえ。元々、父は地方公務員で桜島町の観光課というところに勤めていた人です。お役人ですね。それが何を思ってか、突然、窯元をはじめてしまった。きっと、仕事で薩摩焼で有名な伊集院なんかを訪ねて、頭の中ではひらめくものがあったのでしょうね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo10.jpg" alt="ougakudo10" title="ougakudo10" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-335" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo18.jpg" alt="ougakudo18" title="ougakudo18" width="500" height="370" class="alignright size-full wp-image-336" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>地方公務員と言えば、安定していて一番いい職業だと思うのですが、そこを辞められたんですか？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>そうですね。突然、家族の者に相談することも一切なく、”辞表提出してきたから”って言い出して、焼き物をはじめました。私もまだ、高校生でしたから、何かはよくわからなかったけど、”一体、何をしはじめるのだろう？”というのは思っていましたね。父が40代後半の時の人生の決断でした。家族の者は反対する暇もなく、そこから窯元を手伝わされることになるわけです（笑）。鹿児島の男の人って頑固だから、一度言い出したら聞かないんですよね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>それにしても凄い話ですね。そんな決断をする位なら、よほど、陶芸に興味があったり、センスがあったりしないとできませんよね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>もちろん父は薩摩焼きなどには、多少の興味はあったと思います。でも、不器用な人で、陶芸なんかやったこともなかったはずです。だから、1972年頃の工房立ち上げ当初は、失敗の連続でしたし、勉強をしてはつくる勉強をしてはつくるの繰り返しでしたね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo14.jpg" alt="ougakudo14" title="ougakudo14" width="500" height="336" class="alignright size-full wp-image-337" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo04.jpg" alt="ougakudo04" title="ougakudo04" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-338" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>何の予備もなく突然、窯元をはじめたということは、そのときは収入源は何もない状態なわけですよね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>はい、そうですね。ただ、毎日ひたすらつくる。それを2年間は繰り返していました。だから2年間は無収入です。営業をしようなんていう頭もありません。併設のお店もつくってみたけど、モノを売った経験なんかないものですから、店構えも民家みたいに門のついたお店でした。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>家族経営という形でやられていたわけですよね？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>そうですね。父が竃炊きをやって、姉がろくろをまわして、私が絵付けをやるという具合、他に従業員も2人ほどいました。母親は別に果物屋さんを営んでいました。だから、生き延びてこられたということがあるかもしれないですね。それでも、ウチは借金だらけでした。毎月末の支払いに恐怖というのは、今でも忘れられないですね。でも、それ以外は、案外、呑気なもので、&#8221;つくってさえいれば、いつかお金になる&#8221;と思っていました。”焼き物は賞味期限がないからいいね”なんてことを話しながら。だから、在庫はたまっていく一方だったんです（笑）。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo15.jpg" alt="ougakudo15" title="ougakudo15" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-339" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo19.jpg" alt="ougakudo19" title="ougakudo19" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-340" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>売上げが立つようになったのは、いつ頃のことからなのでしょう？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>それは観光ブームのやってきた頃ですね。1976年頃の話です。あの頃は、海外旅行に気軽に行ける時代ではありませんでしたから、みんな国内旅行を楽しんでいた。特に、宮崎、鹿児島というのは、旅行地としては人気スポットだったんです。ハネムーンなんかも、ハワイやグアム、サイパンではなくて、九州に来られる方が随分いたんですよ。それで、鹿児島に来て、桜島に来ると、ウチに寄って焼き物を買っていってくれるお客さんが増えていったんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>一代で窯元を軌道に乗せるというのは、ある意味凄いことですね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>卸先にだまされて、数百万円も損益を出すことなんかもありましたけど、それでもバブル経済が盛り上がっていった80年代は、飛ぶように売れていきましたね。ウチの広い駐車場が満車状態でしたから。それに、棚には、売るものがなくなってしまうなんてことさえありました。そうすると、お客さんは、何か買って帰りたいものだから、器が焼き上がるまで外で待っているんです。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo20.jpg" alt="ougakudo20" title="ougakudo20" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-341" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>まさに出来立てホヤホヤの器を持って帰るわけですね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>そうなんですよ。竃の中にある陶器を見て、”これとあれをください”なんて、今では信じられないようなことをしていましたからね。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>それでは、今、そしてこれからについては、どのようにお考えなのでしょう？</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>実は、去年、ここの創業者でもある父が他界しました。今は不況なので、決していい状況とは言えないのですが、2011年には九州新幹線も開通します。きっと、客足も鹿児島の桜島まで伸びるんじゃないかなあと思っています。もう、私たちはどん底は知っているのだから、そういう意味では怖いものはない（笑）。これからも、無借金経営で、いいものをつくってお客さんに提供していけたらと思っています。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo05.jpg" alt="ougakudo05" title="ougakudo05" width="500" height="353" class="alignright size-full wp-image-342" /></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/red.gif" alt="" class="floatleft"/><strong>家族が、今も、お父さんの遺志を継いでやっていると知ったら喜ぶでしょうね。</strong></p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/themes/nipponscape-ja/images/blue.gif" alt="" class="floatleft"/>そうかもしれないですね。でも、私は、&#8221;どうして焼き物をはじめたの？&#8221;ということだけは、父に聞いておけば良かったと思うことがあるんです。それは、今もって、私たちにも分からないんです（笑）。</p>
<p><img src="http://dev.nipponscape.com/scape-ja/wp-content/uploads/2009/03/ougakudo02.jpg" alt="ougakudo02" title="ougakudo02" width="500" height="333" class="alignright size-full wp-image-343" /></p>
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