きらきらと陽光が降り注ぐ、花乱れ緑溢れる庭がある。蝶や蜂が舞い、アリやカマキリが行進をする。忙しなく動き回る虫たちの中に、ひとりジッと身を屈める老爺がいる。彼の目は、ほとんど瞬きをすることもなく、虫たちの姿を追っている。ときおり太陽が映し出されるその瞳は、幼子のそれのように澄みわたっている。年のせいか、顔には幾本もの皺が走っているが、その割には皮膚には潤いがある。彼が虫を見ているのは、頭の中に虫たちの表情や動きを納めるためだ。たった数十分の間に、焼き付けられた虫たちの姿は、その後、この男の指先と彼の愛筆を通じて画用紙へと写し取られる。
板金工場から生まれたブランドの名は、エアロコンセプト。そこには、新幹線や航空機の部品技術が活かされている。生まれてまもない、メイド・イン・ジャパンのこのブランドが、今、世界を駆け巡る。一体何が人々を魅了するのか? 板金工場のオヤジのノンフィクション。
鷺沼という土地には月見堂という不思議な夫婦が営むお店があります。今回、ここに注目したのは、この夫婦が2009年の5月16日に行った即興演奏のライブがあまりにも美しく、神々しく、素晴らしかったからです。彼らが一体何者であるのかは、ひと言ではなかなか言い表せません。「前衛音楽家」という単語を使うこともできるし、「ショップオーナー」というわかりやすい単語を使うこともできます。明らかに普通の人とは違った表情を浮かべる彼らは、めったに出会えない生き方をしている人たちのようです。